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第二日目。
松江路という台北の中心街近くのホテルから、北東へタクシーで約20分、士林区外双渓というところに國立故宮博物院はありました。この付近は高級住宅街だそうです。 ご存知のとおり、故宮博物院は、北京の紫禁城宮殿内で、清朝が持っていた美術品などを一般に公開したのが始まりです。 その後、蒋介石の中華民国政府(国民政府)が、重要文物を戦火から守るべく上海経由で南京に運び、市内に所蔵倉庫を建てて故宮博物院南京分院を設立しました。 しかし、そこにも戦火が及ぶこととなったため、所蔵品は四川省の巴県、峨嵋山、楽山の三箇所に避難させられました。 そして第二次世界大戦後、所蔵品は南京・北京に戻されましたが、内戦が激化するにつれ、中華民国政府の形勢が不利になった為、1948年秋、中華民国政府は故宮博物院から2,972箱に及ぶ所蔵品を精選し台北へと運びました。これにより誕生したのが台北の國立故宮博物院で、現在、世界四大博物館のひとつに数えられています。 故宮博物院の所蔵品は、現在北京と台北の二箇所に別れて展示されていますが、一部は、中華人民共和国建国後の混乱のため北京に戻すことができず、南京博物院管轄の下、南京に保管されています。 なお、瀋陽の故宮博物院には、主に後金・清時代の文物・美術品が展示されています。 昨年リニューアルオープンした台北國立故宮博物院では、3カ月に1回の割合で展示品の入れ替えがありますが、膨大な所蔵量の為、全ての所蔵品を見るためには約8年かかると言われています。 現在、機能分散化のため、台湾南部の嘉義県太保にアジア文化をテーマとした南部院区が設立され、2011年より使用が始まる予定とのことです。 前置きはこのぐらいにして。 この日は日曜日だったため、ロビーは観光客と課外活動らしき学生さん達でごったがえしてました。 展示室は、順路に従って進む形式ではなく、テーマ毎の小部屋を自由に見て回るという形式だったため、混雑する館内は人の流れが一定方向でなく、ラッシュ時の駅のようです。廊下や踊り場など、パブリックスペースが広くとってあるので、かなりゆったりとした感じですが、休日はいつも混雑しているようです。団体の学生や教員に無料開放されているためだと思われます。 本物の白菜そっくりの「翠玉白菜」や、これまた東坡肉(豚の角煮)そっくりの「肉形石」の展示室は、押すな押すなの大混雑でした。また、ガイドさんに説明してもらいながら回っている少人数のグループがほとんどでしたので、館内のあちこちでガイドさんの声が重なり、かなり騒々しかったです。平日はもう少し静かだと思いますので、できれば平日に行くことをお勧めします。 さて、今回の訪台最大の目的は、ここ故宮で「晋唐法書名蹟」展を鑑賞することでした。パンフレットはこんな感じです。 教科書掲載の名跡が目白押しです。 この展示室、比較的空いてました。 「快雪時晴帖」、思ったより小さい気がしました。道風の「屏風土代」にちょっと似てるかも…なんて。いや、あちらが似てるんでした。 「遠宦帖」、快雪時晴帖より迫力があって、個人的には好きです。 「祭姪文稿」、生々しくてよかったです。中盤以降が特に。 「書譜」、全部広げられてました。圧巻でした。 「自叙帖」、やはり、冒頭数行とそれ以降の書風、違いますね。 部屋を移動して、常設展スペースへ。 山のような展示品の中から、「毛公鼎」、「散氏盤」をじっくり観察。 いずれも大器ですね。 毛公鼎の銘文、美しい曲線を描き、絶妙の字間・行間で、おもわずうっとり。青銅器をうっとり眺めるなんて、完全にオタクです。 散氏盤、先般「書Ⅲ」の教科書に掲載したばかり。松丸道雄先生のところで拝見した拓が思った以上に大きかったので、実物の散氏盤、かなり大きいと予想はしてましたが、これほどまでとは…。口径54.6cmです。 青銅器の展示スペースとは別に、青銅器の製作工程をCG映像で再現したものを流している部屋があり、思わず見入ってしまいました。また、ガラスケースの中には、その方法で実際に制作した青銅器が飾られており、たいへんわかりやすい展示だと感じました。 日本でも、青銅器を所蔵している台東区立書道博物館あたりでこのような解説をしていただけたら、金文に興味を持つ人が増えるかな…と思いました。 書、金石関係の展示品の他、翠玉白菜、肉形石などの珍玩品、陶磁器、絵画などを、人混みをかき分け汗だくになりながら必至に見て回り、約3時間後、地下のミュージアムショップで買い物をして、ホテルへ戻りました。 これだけの書が常に見られるわけではないということなので、今回は結構ラッキーだったと思います。 ただ、次回はぜひ、平日に行きたいと思いました。 皆さんも、可能ならば平日にお出かけください。 國立故宮博物院 9:00~17:00 毎週土曜日夜間開院17:00~20:30(夜間開院時間の観覧は無料) 年中無休 入館料:一般160NTD(10人以上の団体 1人120NTD) 国外学生80NTD(要証明書) 台北市士林区至善路二段221号 TEL.+886-2-2881-2021 #
by sho-editor
| 2008-10-08 14:27
| 展覧会
10月4日午後2時30分、台湾到着。天気は快晴。
台湾桃園國際空港からそのまま「中央研究院 歴史語言研究所」へ。 中央研究院とは、中華民国(台湾)の最高学術研究機関で、1928年6月9日南京に設立されたのが前身だそうです。 空港からタクシーで30分ほど、台北市の中心部からでもタクシーで20〜30分ほどの郊外にあります。 敷地が広いため迷ってしまい、歩き回ること10分、ようやく目当ての「歴史文物陳列館」が見えてきました。 1階には、甲骨文や青銅器などの考古物が時代の古い順に並んでいます。 写真撮影については対応がまちまちで、フラッシュをたかなければOKという職員もいれば、 撮影禁止と言う職員もいて、来館者はその度???という感じでした。 いずれにせよ、全体的に照明が暗いため、鮮明な写真を撮るのは難しいと思います。 2階に上がると、木簡が並んでいました。 目当ての居延漢簡(永元器物簿)。 墨が黒々としていました。 全部の木片が平らな状態ではなく、反って変型している片もいくつかありました。 時間とともに反ってしまったんでしょうね…なんて考えながら、端から端まで見てきました。 この階には他に、西狭頌、石門頌、爨宝子碑、顔氏家廟碑など、多数の全拓が展示されていました。私たちの他にも、日本から団体で見学に来ていた方々がいて、拓本の前は黒山のひとだかりでした。 1時間ほどの見学でしたが、見たかった居延漢簡が見られたので満足して館を後にしました。 二日目は、いよいよ台北故宮博物院です。 その模様は、明日ということで。 中央研究院の歴史文物陳列館は、常時開館しているわけではありませんので、開館曜日を確認の上お出かけください。 中央研究院 歴史語言研究所 歴史文物陳列館 開館日 毎週水曜日、土曜日の9:30~16:30(国定休日と選挙日の場合は休館) 参観料 無料 台北市11529南港区研究院路二段130号 E-mail:museum@asihp.net TEL:+886-2-2652-3180 FAX:+886-2-2786-8834 バス:212、276、645、306、小5、指6にて「中央研究院」下車。 205、270、620、306、645、小1、小12、藍25、にて「胡適公園」下車。 MRT:板南線「昆陽站」下車後、バス212、270、藍25に乗り換え。 電車:「南港站」(南港路)下車後、バス276、205、270、306に乗り換え。 「南港站」(忠孝東路)下車後、バス270、212、藍25に乗り換え。 #
by sho-editor
| 2008-10-07 12:02
| 展覧会
明日から月曜日まで、篆刻の師匠たちと一緒に台湾へ行ってきます。
こんな仕事をしている身なのに、初台湾です。 故宮博物院や、運がよければ中央研究院にも行けるということで、正直ウハウハです。 故宮博物院の入館料、現在160NT$(約610円)で、2007年2月に改装する前は、 100NT$(約380円)だったそうです。 安かったんですねぇ。 ちょっと残念なのは、以前はOKだった写真撮影が禁止になってしまったことです。 ほんと残念。 噂では、書譜や快雪時晴帖が見られるのでは…と。 確かめて参ります。 国立故宮博物院 9:00~20:30(17:00以降入場無料) 休館日 なし 入館料:一般160NT$(約610円) 学生80NT$(約305円) 台北市士林区至善路2段221号 TEL:+886-2-2881-2021 #
by sho-editor
| 2008-10-03 12:18
| 書教育
またまた久しぶりの更新です。
芸術の秋です。 いろいろ情報を蓄え、皆様にお知らせしたていきたいと思います。 今日は、東京美術倶楽部で開催されている「禅・茶・花」展のご紹介です。 昭和43年開館の正木美術館(大阪)が、開館40周年を記念し、正木コレクションの全貌を館外で本格的に紹介する初めての展覧会を、東京で開催しています。 雪舟「山水図」をはじめとする国宝・重要文化財他、コレクションの主軸である水墨画・墨蹟等、選りすぐりの名品約70点が展示されているそうです。 私も、近日中に見に行きたいと思います。 「禅・茶・花」の世界と「書」が、どんな関係にあったのかを知ることができたら…と思っています。 ー正木美術館40周年特別記念展ー「禅・茶・花」 2008/9/23(火・祝)~10/12(日)※会期中無休 10:00~18:00(入場は17:30まで) 会場:東京美術倶楽部 〒105-0004 東京都港区新橋6-19-15 TEL. 03-3432-0191 FAX.03-3431-7606 都営地下鉄三田線「御成門駅」A4出口より徒歩2分 都営地下鉄浅草線・大江戸線「大門駅」A4出口より徒歩5分 入場料:一般1200円 大高中生800円 ※小学生以下は無料 #
by sho-editor
| 2008-10-02 09:45
| 展覧会
久しぶりの更新になりました。
今日は、爽やかな秋晴れ。美術館へ行くのに最適な日和でしたので、 会社が引っ越して近くなった永青文庫へ、「白隠とその弟子たち」展を見に行ってきました。 永青文庫は、日本女子大学のほど近く、文京区目白台・胸突坂の途中にあります。 胸突坂を上から見下ろすと、こんな感じです。 登ったら、確実に行き倒れますね。 下の方で自転車を押す人の顔が、歪んでいるのが見えました。 永青文庫には、白隠の作品が350点ほどあるそうです。これは、永青文庫を設立した細川護立(もりたつ)氏が蒐集したものだそうです。 子どもの頃病弱だった護立氏は、白隠が禅の健康法を説いた『夜船閑話』を読んで感銘をうけ、その教えに従って養生し三年後に健康を取り戻したことをきっかけに、白隠の書画の蒐集を行うようになったということです。 白隠は、大胆な筆遣いの書や、ほのぼのとした画をたくさん遺しています。 展覧会は15日までです。 胸突坂登りとあわせて、ぜひお出かけください。 白隠とその弟子たち展 2008/6/28(土)~9/15(月・祝) 休館日 月曜日(9月15日は開館) 10:00~16:30(入館は16:00まで) 〒112-0015 東京都文京区目白台1-1-1 TEL 03-3941-0850 入館料:一般600円 大高生400円 小中生100円 #
by sho-editor
| 2008-09-09 18:36
| 展覧会
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